4.0
デザイン なのですね
晴天の5月の夕刻5時半頃に美術館に到着。先ずは庭園の燕子花を愛でる。そろそろ終わりかけかしら。それからの国宝燕子花図屏風にはじめまして。展覧会のタイトルにイメージが誘導されているのでしょうか、デザインなのですね。濃淡2色の群青と緑の計3色を金地にベタ塗り。葉脈や花弁の質感描写はなし。そして、さっき見た実物の燕子花よりも花は何倍も大きくデフォルメ。しかしなんと華やかで躍動的なこと!これは美です、美術です。当たり前でしょうが、燕子花のうち手前の群生は屏風の山に、遠くの群生は谷に、と配置され自然と感じる奥行き立体感。二双並びを少し離れた位置から見るに、左上から右下への斜めのラインが今度は右上に向かう。このあたりの仕掛けから躍動感を感じているのでしょうか。
これは日本人として一度は見ておきたい作品と思いました。老母になんとか早く見せないと、と来年の再訪を思い描いてます。